【ダークファンタジー】勇者刑に処す あらすじ・キャラ紹介・感想 【ネタバレなし】

ラノベ

こんにちは、ていくです。

今回は「勇者刑に処す(著:ロケット商会、イラスト:めふぃすと)」を紹介します。

大罪を犯し勇者刑に処された者が、何度殺されようとも魔王を倒すまで戦い続けなければならないというダークファンタジー作品です。

Youtubeに作品紹介PVも公開されております。

中村悠一さんと楠木ともりさんが演じておりますので、ぜひご覧ください!

あらすじ

勇者刑とは、最も重大な刑罰の名前である。

少なくとも、連合行政室はそう定めている。

最悪の罰と称されることもある。

勇者たちは魔王現象との戦いの最前線に立ち、死ぬことすら許されず戦い続ける。

この罰に刑期はない。

たとえ百年間戦い続けようが、解放されることない。

唯一、魔王根絶時の恩赦が規定されているのみだ。

――そして、すべての魔王の根絶というのは夢物語でしかない。

勇者は命令に逆らうことができずに、心臓が止まっても、頭が吹っ飛んでも蘇らせられます。

それは、良いことばかりではありません。

生き返るときに、記憶や人間性などを失います。

中には、自我を完全に喪失して、動く死体のようになった人もいます。

しかし、彼らには選択の余地がなく、ただ任務を遂行するしかないのです。

ザイロたち勇者は、配送してくる聖騎士団を援護し、クヴンジ森林から脱出させる「撤退支援」の任務中に、ドッタが聖騎士団から盗んできた〈〈女神〉〉テオリッタを偶然起動させてしまいます。

〈〈女神〉〉とは、人類の希望の一つ。太古の英知によって創造された決戦生命体。彼女たちが持つ機能は、魔王現象に対抗する「何か」を召喚することです。人間を召喚する〈〈女神〉〉もいれば、雷や嵐といった自然現象を召喚する〈〈女神〉〉もいます。未来の光景を呼び出し、予知する〈〈女神〉〉もいるという。

現存する〈〈女神〉〉の数は、この世にわずか十二しかいないと言われていたが、テオリッタは十三体目の〈〈女神〉〉でした。

仕方ないので、女神を担いで「撤退支援」に向かうと、聖騎士の別動隊が接敵に気づいてから瞬く間に壊滅させられていました。

奇襲には警戒していたはずだが、こうも容易く。それは、敵が機動力に優れた大軍であることを意味しています。

一人でも多く助けるために紛争していると、ザイロは棺桶から〈〈女神〉〉が上半身を起こしていることに気が付きます。

おまけに、目を開き、その瞳が炎の色に輝き、射るようにザイロを見ています。

「たたかう。た、すける。‥‥なるほど」

〈〈女神〉〉は、呻くように呟いて、悠然と立ち上がる。

「いい言葉、です。あなたが、私の、騎士のようですね。」

彼女は一語一語を区切って発する。

「戦いが始まるのでしょう。それも、他者を救うための戦いが。〈〈女神〉〉として、あなたに勝利を約束してあげます。よって―」

〈〈女神〉〉は金の髪をかきあげた。強い火花が散る。

「敵を殲滅した暁には、この私を褒め讃え、そして頭を撫でなさい」

しかし、ザイロはそれを断ってしまいます。過去が原因なのでしょうか。

〈〈女神〉〉の力を使うのは、すごくまずいことだ。

今ならまだ間に合う。聖騎士団にこっそり返却することができる。

力を使ってしまっては取り返しがつかない。

しかし、指揮官・ベネティブから、撤退支援をするはずだった聖騎士団が態勢を立て直して、魔王現象に向かって動いていると連絡が入ります。

聖騎士団は勇者による撤退支援を信用していなかったのです。

聖騎士団の撤退を支援するという命令が生きている限り、やつらに森の中に居座ってもわれては困る。

魔王現象の群れと正面からぶつかるなんてもってのほかだ。

このままでは俺たちは無残に死ぬし、聖騎士団だって全滅に近い被害を受けるだろう。

なぜなら、やつらが切り札とする想定だった〈〈女神〉〉がここにいるから。

ザイロにできることは一つしかありませんでした。ザイロは覚悟を決め、

「頼む。俺たちを助けてくれ」

「では、あなたは我が騎士らしく、己が偉大なる存在であることを証明すると誓えますか?」

「誓う」

俺は迷いなく言った。

いや、嘘だ。少しは迷ったがそれは言葉を発した後のことだ。言ってしまったと思った。

「いいでしょう」

それでも〈〈女神〉〉は嬉しそうに俺の腕の傷口に唇を近づけた。

「承りました、喜んで」

二人が契約を交わすとき、絶望に覆われた世界を変える儚くも熾烈な英雄の物語が幕を開ける。

キャラ紹介

ザイロ・フォルバーツ

勇者刑に処された大罪人の一人で勇者のリーダー。

元々は、聖騎士長でしたが、現在は十三体目の〈〈女神殺し〉〉という異名も。

勇者になったのには、悲しい過去と陰謀が‥‥。

テオリッタ

十三体目の〈〈女神〉〉

ザイロを自らの騎士と認め、契約をします。

人間に褒められることを目的に働き、名剣、魔剣、宝剣、聖剣、無数の剣を召喚することができます。

髪の毛から出る火花が強くなるほど無理をしています。

ドッタ・ルズラス

聖騎士団に捕縛・投獄されるまでに、千件を超える窃盗事件を起こし、「深刻な国家への反逆」という罪によって、勇者刑に処されています。

王族所有のドラゴンまで盗み左腕を食われたという話まであるという。

タツヤ

勇者部隊に所属している謎の男。

噂では、〈〈女神〉〉に呼び出された異世界の人間。

ノルガユ・センリッジ

図体のでかい金の髭ずらの男で、自称・陛下。

自分のことを国王だと確信している元テロリスト。

おかしな男だが信じられないほどの腕前の聖印調律技師。

パトーシェ・キヴァイ

「撤退支援」の際にザイロたちが救った聖騎士の一人。

ザイロたち勇者に不快感を抱いていたが、魔王を倒した功績を認めています。

地図が絶望的に下手で、トロッコの絵が犬に見えるほど。

ベネティム・レオプール

ザイロたち勇者の名目上の指揮官。

政治犯にして詐欺師にして役立たずの根性なし。

かつて、王族をだまし、王城をサーカス団に売却させかけて捕まりました。

ツァーヴ

勇者の一人で狙撃兵。

元殺し屋。

金遣いが荒く、賭博に弱いです。

感想

魔王VS人間&女神という構図がシンプルで設定が複雑すぎないため、読みやすい作品だと思いました。

魔王とのバトルが基本的にメインで、その描写がかなり細かいので緊張感をもって読み進めることができて、そこがよかったです。

バトル要素に加えて、登場人物が全員個性が強すぎるのでコメディ要素も多くて笑える作品でもあります。

また、現段階では結末が全く予想できないので、今後の展開がとても楽しみです。

あと、声優さんが中村悠一さんと楠木ともりさんなので、少し気が早いですがアニメ化も期待してます!

最後までお読みいただきありがとうございました。

また次の作品でお会いしましょう!

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