【忘れさせてよ、後輩くん。】甘すぎるほど純情な青春と残酷な過去 あらすじ・キャラ紹介・感想 【ネタバレなし】

ラノベ

んにちは、ていくです。

9月1日に「忘れさせてよ、後輩くん。」が発売されました。

「このライトノベルがすごい!2020」(宝島社)文庫新作4位 を受賞した、「あまさきみりと先生」の作品で大注目の作品です。

一見、先輩と後輩のラブストーリーのようですが、「忘れさせてよ」とはどういうことなのでしょうか?

そのあたりをメインに本作品を紹介していきます。

PVが「KADOKAWAanime」チャンネルより上がっているので、そちらもご覧ください。

本作品のイラストを担当しているへちま先生の素敵なイラストが楽しめます!

あらすじ

幸福のイルカと出会えたら【止まっている片思いが】が動き出す。

こんな噂が木更津には流れていました。

そんな話を数年前に誰かから聞いた気がする。

心の片隅で期待しているのかもしれない。

錆びついて止まっていた歯車が――再び動き出すのを。

主人公・白濱夏梅は放課後に受験勉強をさぼって潮干狩りシーズンの海岸に来ていました。

「ねえ、そこの少年」

ゆっくり振り返ると、イルカのヘアピンを付けた一人の女子中学生・海果が立っていました。

明るい表情や元気な声音から受ける第一印象は、馴れ馴れしいお調子者でした。

「ん~、シートが硬くて座り心地はよくないですねぇ」

「やかましい。勝手に乗って文句を言うな」

会話の流れから、なぜか海果を家の近くまで送ることになりました。

鳥居崎海浜公園の遊具エリア「まごころ広場」に隣接した駐車場に鉄スクーター・ラビットを停め、海果とわかれると、海沿いの公園には似つかわしくないドリブルの音が聞こえてきました。

「いきなりはズルいですよ。心の準備なんてしてなかったのに…」

かつての恍惚とした感情を、恋をしていた日々を、ふつふつと思い出してしまうから。

いきなり目の前に現れるのは、やめてくれ。

「そこの高校生くん、ボールを取ってもらえると嬉しいな」

広瀬春瑠。夏梅の一つ年上の大学生であり、初恋の女性です。

「そういえば、キミも受験生だよね。どう?受験勉強の方は順調かなー?」

「勉強は順調すぎるので帰省した時はいつでも遊びに誘ってください」

「ありがとっ!持つべきものはどんな時でも駆けつけてくれる可愛い後輩くんだ」

彼氏になれないのなら、あなたにとって一番の後輩でいさせてほしい。

「ワタシと同じ大学に合格できるように頑張りたまえ。待ってるからね、後輩くん」

無垢な微笑みに激励を添えられると、漠然と滞っていた寂しさが根拠のない期待感へと衣替えする。

明確な夢なんてないけど、春瑠先輩と同じ大学へ進みたいという欲求はある。

でもそれは、春瑠先輩が期待する僕の姿ではないだろう。

このとき、2人の【止まっている片思い】が動き出しました。

しかし、「幸福のイルカ」によって強制的に動き出した片思いは自らの手で再び動きだすか、永遠に失うかのどちらかひとつしかない。

そして、もう会えないはずの想い人が現れる”陽炎の夏”がこれから始まるという。

周囲の風景が陽炎のように揺らいだ時に大切な人の幻が現れて、すぐに消えるのが特徴。

さらに、”陽炎の夏”が訪れた人は、大切だった人の幻と陽炎が現れる夏、最後は亡き人の後追ってしまうという。

夏梅と春瑠の動き出してしまった片思いはどのような結末を迎えるのでしょうか?

キャラ紹介

白濱夏梅

高校三年生の受験生。

一つ年上の大学生・広瀬春瑠に片思いをしています。

幼少期は、複雑な家庭が原因で友達と遊ぶことや林間学校に参加することすら父親に禁止され、父親の目指す”本物”になるために家で勉強ばかりさせられていました。

ある日、家をこっそり抜け出して向かった先で、春瑠に出会い定期的に遊ぶようになります。

そして、いつしか恋心も抱くようになります。

現在は、母親と暮らしており、海果と出会った日から”止まっている片思い”が動き出します。

広瀬春瑠

東京の大学に通う大学生。

夏休みを待たずに、なぜか木更津に帰ってきました。

家にこもっていた夏梅を外の世界に導いた、自称夏梅の姉さん。

夏梅の兄・晴太郎に片思いしており、その影を追って木更津をさまよっています。

海果

受験勉強から逃避していた夏梅と海岸で出会った中学生。

馴れ馴れしい一面がある一方で、謎の多い少女。

イルカのヘアピンが印象的。

なぜか夏梅達にとって重要な場面で突然現れます。

時折、何かを憂得るような表情を見せ、「ごめんね」と一言残していきます。

高梨冬莉

夏梅の1つ下の後輩。

夏梅が所属していたバスケ部のマネージャー。

夏梅がとある事情でバスケ部を退部してから気まずい関係が続いています。

かつては、昼休みに体育館で夏梅が自主練している近くにあるピアノのいすで読書するのが日課でした。

たまに、夏梅にピアノを弾いてました。

白濱晴太郎

夏梅の兄。

春瑠の初恋の相手で、1年前に交通事故で亡くなっています。

支配的な父の教育方針に反発し、友達と遊びに行っては父と衝突していました。

そのため、親子の縁は事実上消滅し、家庭が崩壊した一因です。

一見、自分勝手で他人を気にしない性格ですが、弟・夏梅の、父親からの自立や春瑠への初恋を応援するなど弟想いな面もあります。

感想

とにかく登場キャラが純粋でいつの間にか感情移入してしまうような作品でした。

夏梅の、春瑠のことが好きだけど今の関係を崩したくないから行動できないという高校生らしい心情や、

春瑠の、晴太郎のことがまだ好きだけどどうしようもなくもやもやとして、吹っ切れていない気持ち

などがとてもリアルでした。

自分たちの青春が思い出されるような作品だと思います。

それぞれの立場で彼らがどのような決断を下すのか、ぜひ最後まで見守っていただきたいです。

まとめ

久しぶりに高校生気分になって、ドキドキしてしまいました、、

ここで、夏梅×春瑠編はいったん終わりですが、終わり方的に続編がありそうなので、楽しみです。

是非、一度お読みください。

それでは、次の作品でお会いしましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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